年賀状の季節になりました 筆ペンの年賀状
筆ペンで年賀状を書く
筆ペンは筆より気楽に筆らしく書ける筆記用具ですが、使い方が難しいと苦手意識がある人も多いと思います。
前回ご紹介したように筆ペンにも多種多様なモノがあり、昔よりかなり書きやすくなっています。
でも年賀状は枚数をこなさなければならないし、年賀ハガキもそんなに何枚も失敗するわけにはいかないですよね。
年賀状はもちろん、のし書きや記名帳をなど、筆ペンで書くときに注意することがあります。
筆ペンで書くときの注意点
筆ペンの持ち方は、ボールペンを持つときより少し立てること
筆ペンは柔らかく、あまり横にして書くと線が太くなってしまいます。なるべく立てて穂先(先端部分)を使い、太い線、細い線を使い分けましょう。
筆ペンのインクが乾くまで触らない
特にカートリッジタイプの筆ペンはインクが出過ぎるときがあります。その分書きやすく、趣もありますが、右利きの人の場合、右から左へ書くときに字を触ると手について紙が汚れることがあります。
乾くまで待つ方が良いですが、字がぶれないように気を付けながらティッシュでふきとってもいいです。
意識をして太い線と細い線を作る
筆ペンだからと言って、普通に書いているだけではサインペンとあまり変わりません。
細い線を出したいときは筆の毛の先(筆ペンだと名称が違うかも)を使う、太い線を出したいときは筆の毛の横を使う、など自分が書きたい線を毛先の色々な部分を使って表すことができるのが筆ペンの特長です。
↓ 左は筆の毛先や横を使って書いたもの。右は筆の毛の横だけ使って書いたもの
楷書のときは起筆(線の入口)と収筆(線の終わり)、線の折れをしっかり書くと筆文字らしくなる
ちょっと練習が必要かもしれませんが、起筆や収筆が弱いと字全体が弱くなってしまいます。あまりやり過ぎは逆効果ですが、サインペンなどで書くよりも強調して書く方がいいと思います。
左の真ん中の「折れ」は意識して筆先を上げています。
「賀正」を書いてみよう
今回は「完美王 中字」と「美文字筆ペン 細字」を使って年賀状を書きました。同じ筆ペンで全部書くのが一番ですが、年賀状は枚数を多く書く、失敗もあまりできないので筆ペンに慣れていない人は大きい字用と小さい字用の筆ペンを使い分けるのも一つの手です。
楷書で書いた年賀状 「賀正」を中字、その他は細字で書いています。
行書で書いた年賀状
絵がある場合は、絵に当たらないように書きます。
楷書の「賀」を書くときは、先の注意点を意識して、横線は細く、右側の縦線は太く書きます。
きっちりと書くので「貝」の「目」の間隔は同じ幅に。
「正」も同じ間隔にした方がバランスが良くなります。また、上の横線と下の横線は方向を変えると動きが出ます。
行書の「賀正」は少し右上がりに、折れるところは柔らかく、線を1、2箇所続けて書くだけで行書らしくなります。筆(筆ペン)は行書らしくなるし、楷書はきっちり書くので時間がかかりますが、行書は早く書いても味が出るので、一度試してみてはいかがでしょうか。