硬筆書写技能検定 実技の勉強法②
硬筆書写技能検定 3級検定実技問題
第2問 漢字(楷書・行書)
第2問は5通りの2文字熟語を、楷書と行書で書く問題です。
楷書は常用漢字として普段使っている漢字です。行書は漢字をを速く書くためのものであり、楷書を少し崩して書きます。
筆記用具は自分の使いやすいものを2,3本用意しておきましょう。途中でインクが出なくなるなど何が起きるかわかりません。
筆記用具の種類は、ボールペン(水性、油性、ゲルインク等)、細字のサインペン、万年筆などでしょうか。あまり細いと字がか弱く見えたり、太いと繊細さがなく子供っぽい字になることがありますが、筆圧が強い人は細いペン向き、弱い人は少し太いペンでもいいかもしれません。
何本か試して自分に合う筆記用具を探して下さい。
練習方法
3級は常用漢字が出題されます。楷書と行書は他の問題にも出題されているので、全ての問題の勉強になるので重点をおいてもいいでしょう。
それにしても漢字の量が膨大です。全ての漢字を習ってモノにするのは大変な作業ですので、勉強法としては、
- 過去に出た問題をひろって何度も書いてみる→出題傾向もわかるし結構同じ漢字も出ている
- 縦に10文字書くので1字1字大きさを揃える。楷書と行書の大きさも揃える
- 同じく中心を揃える
- 楷書は丁寧に書く
- 行書は崩しすぎない→字典などを見ると色々な形の行書があります。よく分からない形を覚えても、本番で違う字になっていることがあるので、楷書の線と線がつなげるくらいで充分です。
※ 試験では下書き(鉛筆で書いてなぞる)はできません。一発勝負で、何もなくても真っ直ぐ書くことも問題の一環でもあるからです。鉛筆で中心の印や補助線をつけることはできるので、薄く引いて必ず後で消してください。
これだけで字がまとまってきます。
例を挙げます。
下は気を付ける箇所です。
行書を書くときの注意点
上の字を見ると、「内」や「意」の行書は、行書らしさを出そうと思って線をつなげ過ぎています。あまりやり過ぎてもよくありません。
また、「容」の行書は、草書になってしまっています。こういう字を知らずに覚えて書くのは危険です。
「意味」を拡大しました。↓
行書も「意」の「日」や、「味」「未」の横線がつながっているだけで行書です。
「意」の「心」や、「味」の「口」もつなげて書きましたが、自信がなければつなげなくてもいいです。あまりやり過ぎないことです。
右払いで楷書と行書の違いを出すのも方法の一つです。
楷書は形を整えるために上下左右に少し余白を作ります
書くときの注意点
解答用紙の1字のマス目は2✕2㎝です。このような補助線を引いてください。
中心を取る事、あまり大きすぎたり小さすぎたりしないように上下左右に少し余白を取って大きさを整えると字がまとまります。
もちろん字の練習も大事です。
苦手だと思う漢字を字典やテキストで確認しながら何度も書いて習得しましょう。
漢字の形の取り方は、このブログでも紹介しています(漢字の形作り①~⑧)。