漢字の形つくり⑨
印刷文字と手書き文字
明朝体の印刷文字を見て、自分が知っている字と違うなと思うことがあります。
印刷文字も間違っていないのですが、見栄えや見やすさ的には少し変えた方がいいです。
これは好き嫌いもあるのでご参考までに。
印刷文字と手書き文字の違い➀
おススメは左の書き方です。
- 「令」はこのような例としてよく出てきます。教育文字としては左の書き方を習います。「冷」もそうです。 書道の世界では左の書き方が一般的なので、教室では左の書き方で教えています。
- 「改」は印刷文字では「己」を書きますが、どうも横広がりの字になってしまいます。 左の字のようにはねて書いた方がスマートな字になると思います。なお、へんの「己」の最後ははねずに止めてもOKです。
- 「発」は部首「はつがしら」の右払いと左払いがくっついているか、少しずらしているか、の違いです。少し離して書くのもOKです。 ただ、左払いより右払いが少し下から出た方が中心が取りやすいです。「会」「金」などの部首「ひとがしら」も同じです。
払いが2つ以上ある漢字
こちらも左がおすすめです
同じ字が二つ以上、上下や左右に重なっている字は。全く同じにせず、変化を出します。
- 「炎」の場合は上の「火」を横に伸ばして、最後の線を止めて終えます。両方右払いをするとうるさい字になります。
- 「森」は上の木を横広がりに、左の木を細くして最後は払わず止めます。形を変化させることで字がまとまります。縦線も右の木だけはねましょう。「林」「禁」「彬」も同じです。
印刷文字と手書き文字の違い②
右の書き方はしない方がいいです。
右の書き方は印刷文字の書き方と似ています。左の方が通常使われています。
右の書き方も「子」「世」「水」であることは間違いないですが、手書き文字としては疑問があります。
公の文書や丁寧な手紙などには使わない方がいいです。
「様」「衣」などはねや払いの部分は気をつけましょう。
いくら間違っていないといっても、印刷文字をそのまま書くのは無理がある字は多いです。筆順や字画が違ってくるものもあるからです。
参考にするのはもちろん大切ですが、手書き文字と混同はしない方がいいかな、と思います。