字が上手になりたいんです!!

ペン習字教師20年でつちかったノウハウと日々のこと

漢字の形つくり⑨

 

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 印刷文字と手書き文字

 

    明朝体の印刷文字を見て、自分が知っている字と違うなと思うことがあります。

    印刷文字も間違っていないのですが、見栄えや見やすさ的には少し変えた方がいいです。

    これは好き嫌いもあるのでご参考までに。

 

 印刷文字と手書き文字の違い➀

 

    おススメは左の書き方です。

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  •  「令」はこのような例としてよく出てきます。教育文字としては左の書き方を習います。「冷」もそうです。  書道の世界では左の書き方が一般的なので、教室では左の書き方で教えています。

 

  •    「改」は印刷文字では「己」を書きますが、どうも横広がりの字になってしまいます。 左の字のようにはねて書いた方がスマートな字になると思います。なお、へんの「己」の最後ははねずに止めてもOKです。

 

  •    「発」は部首「はつがしら」の右払いと左払いがくっついているか、少しずらしているか、の違いです。少し離して書くのもOKです。  ただ、左払いより右払いが少し下から出た方が中心が取りやすいです。「会」「金」などの部首「ひとがしら」も同じです。

 

 

払いが2つ以上ある漢字

 こちらも左がおすすめです

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   同じ字が二つ以上、上下や左右に重なっている字は。全く同じにせず、変化を出します。

 

  •    「炎」の場合は上の「火」を横に伸ばして、最後の線を止めて終えます。両方右払いをするとうるさい字になります。

   

  • 「森」は上の木を横広がりに、左の木を細くして最後は払わず止めます。形を変化させることで字がまとまります。縦線も右の木だけはねましょう。「林」「禁」「彬」も同じです。

 

 印刷文字と手書き文字の違い②

 右の書き方はしない方がいいです。

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右の書き方は印刷文字の書き方と似ています。左の方が通常使われています。

右の書き方も「子」「世」「水」であることは間違いないですが、手書き文字としては疑問があります。

公の文書や丁寧な手紙などには使わない方がいいです。

「様」「衣」などはねや払いの部分は気をつけましょう。

 

 いくら間違っていないといっても、印刷文字をそのまま書くのは無理がある字は多いです。筆順や字画が違ってくるものもあるからです。

 参考にするのはもちろん大切ですが、手書き文字と混同はしない方がいいかな、と思います。